ボリビア旅行記

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ラパス旅行記

バスが船で渡岸する様子 定刻より少し遅れてコパカバーナを発車したオンボロバスは順調に走っていた。 突然バスが停車し皆が降り始める。どうしたのか聞くと湖を渡る必要があるから 一度降りる必要があるそうだ。荷物はそのままで良いという話だったがそんなに 大きい荷物ではないので持って出る。

 他の乗客についていき渡し船のチケットを一.五〇ボリビアーノで買う。 ボートで対岸へ渡って待っているとバスも遅れて木で組んだボロ船で対岸にやってきた。 確かにこの船じゃ乗客が乗ったままだと沈むなと降ろされた理由に納得。 (バスが船で渡ってくる様子を見てラオスのチャンパーサックを思い出した。※リンク先の上から二番目の写真)

バスが到着したセメンテリオ近辺 再びバスに乗り込んでラパスへ。その道中で隣に座っていたおっさんに声をかけられた。 話を聞くと十五年前にJICAの研修で日本に来ていたそうだ。 日本は都会で親切な人が多かったとか、 八王子の宿泊施設に滞在していて他の国から来た研修生と一緒に行動していて楽しかったとか 京都にも行ったとか話していた。 研修を受けた当時はボリビア中央銀行に勤めていたとのこと。 JICA関連のプロジェクトの一環かなぁ。 エクアドルにいた時も感じたが研修員受入制度は途上国で親日家を作るのに役に立っているのだなぁ。

 バスは大きな町へ入りおっさんがラパスに入ったと教えてくれる。 町に入ってからいくらか走ると市場のような所に着いてそこでバスが停まる。 どうやらバスターミナルには行かないらしい。 確認するとセメンテリオ(墓場)と呼ばれる場所だった。 市場の隣に墓地があるからこの地域をセメンテリオと呼ぶのだろう。

ラパスのバスターミナルラパスのバスターミナル入口 同行の彼がウユニ行きのバスチケットを買いたいそうなのでタクシーでバスターミナルへ。 ウユニ行きのバスはいろんなバス会社が運行していてピンからキリまであるそうだ。 長時間の移動になるので彼は良いと噂される少し高めのバス会社でチケットを買っていた。

 私も明日発のペルーのアレキパ行きバスチケットを買った。 最初声をかけてきたときは一五〇ボリビアーノだったのだが 通り過ぎようとすると何も言っていないのに一二〇ボリビアーノに値下げされ、 それが他のバス会社よりも安かったのだ。 本当はもっと安いのかもしれないがまぁいいか。 バスってあまりぼったくりは少ないんだけどボリビアは要注意かもしれない。

ラパス市内ラパス市内 バスチケットを買う前後でそれぞれ二〇ドルを両替したのだが 一回目は一四〇ボリビアーノ、二回目は一四〇.八〇ボリビアーノになった。 一回目の担当者が隣にいたので何故か聞いたら〇.八〇ボリビアーノ渡された。 曰く一〇〇ドル札を替える時のレートと二〇ドル札を替える時のレートを間違っていたとのことだが… まぁ嘘だろう。

 昼食を食べて彼とはお別れ。手持ちのボリビアーノがないということで 建て替えたのだが最後に別れるときに払ってもらうのを忘れた。 物忘れひどいですわ… (一五ボリビアーノだから二〇〇円程度なのでいいんだけどさ)

サンフランシスコ教会上の市場色鮮やかな街並み 曇り空の中バスターミナルから宿を探しに歩いて市中心部へ。 ターミナルから断続的に下り坂が続く。 車優先ルールなので人が道を渡っていても車がクラクションを鳴らしつつ そのままのスピードで突っ込んでくるので危ない。

 ガイドブックで目星をつけてあったサンフランシスコ教会から坂を上った所にある宿に決め ティワナク遺跡へ行こうとタクシーでセメンテリオへ。 途中、雹混じりの雷雨が!ところが数十分後、到着すると小雨に変わっていた。 山の天気は変わりやすい。Clima de Cuenca es loca! エクアドルのクエンカを思い出した。

バスターミナルへ向かう市内バスの中で ティワナク行きバスを探すが見つからない。 いろんな人に確認し適当に教えられ迷走し、なんとか知っている人に出会うが もっと早い時間じゃないと駄目と言われた。(この時の時刻一四時半頃) 朝七時くらいから出発しているらしい。

 遺跡好きとしてはティワナクにはどうしても行きたかった。 バスのチケットの出発日を変更するために再びバスターミナルへ。 今度は歩いて向かう。道往く人に道を聞きながら進んでいたのだが 近くに停留所があるから市内バスで行けばと教えてもらったので 結局はバスを使ったのだけれども。

市場のパン屋ライカコタの丘にある移動遊園地 そして、この日二度目のバスターミナル。 ラパスのバスターミナルは広くバス会社毎に違う窓口があり どこで買ったのかわからなくなっていた。 チケットに書いてあるバス会社を頼りに見て回るが見つからない。 仕方ないのでアレキパ行きのバスがある窓口を手当たりしだいに 当たってようやく発見。出発日変更が無事に完了。

 変更時に窓口のおばちゃんに愛と友情の日(Dia de amor y amistad)に 旅立つのねと笑いながら言われた。 街でカーネーションやらLoveと書かれたぬいぐるみが売っていたのはそういう事か!

ライカコタの丘にあった大きなチェス盤ライカコタの丘にあったワニの滑り台に吸い込まれる女の子 この後は晴れたり曇ったり良くわからない天気の中、街歩きをする。 鮮やかな色彩が印象的なハエン通り。 大統領官邸や国会議事堂に面しているムリリョ広場。 サンフランシスコ教会の坂の上に展開している路上市場や土産物屋通り。 高台にあって見晴らしの良いライカコタの丘。 標高四〇〇〇メートルなんて辺鄙な場所にあるのに結構都会でびっくりだ。

 ライカコタの丘は空中歩道、移動遊園地、子供の背丈くらいある巨大なチェスや滑り台など かなり整備された印象。日中というのもあるのだろうが歩いているのもカップルや子供連れが多く危ない感じがしない。

ムリリョ広場前の大統領官邸の警備員ライトアップされたサンフランシスコ教会 土産物屋街ではペルーのクスコやプーノで見たようなセーターやバッグ、 木工品、陶器のオブジェなどと、初めて見たアルパカの子供のミイラなどといった ゲテモノまで置いてある。外国人でミイラを買っていく奴なんているのだろうか???

 ラパスには結局三日間滞在した。 二日目はティワナクに行った後、 宿の近くでビールでも飲もうとそれっぽい店に入ったらディスコだった。 店内は紫色を基調としたライティングがされ、所々星型や丸型の照明が点いたり消えたりしている。 なんだかB級感たっぷりで笑えた。 ちなみにビールは大瓶一本九.五ボリビアーノ(約一四〇円)日本と比べると安くてええですわ。

リャマのミイラの売っている土産物屋ディスコでの国際交流 ガラガラの店内でちびちびと飲んでいると他にスペースはあるのになぜか隣に団体さんが。 何だ?と思って見ていたら初老のスーツを着た男性に明日は愛と友情の日だから飲んでくれと ビールを一本もらった。なかなかいい奴だなと思いちびちび飲み続けていたら良かったら一緒に飲まないかと誘われたので そちらに合流することに。

 話を聞いてみるとラパスのどこかにある五つ星レストランの従業員の飲み会らしい。 ビールをくれたおっさんが一番偉い人で五〇歳にして初めての国際交流だ!と喜んでいた。 日本では乾杯の時に何というのか聞かれたのでKANPAIと教え(スペイン語ではサルー(salud)) 飲んだり、踊ったり、話したり、ぐだぐだになったらKAIPAIを多用して場を持たせたりしていたら あっという間に時間が過ぎ、気持ち悪くなってきたので偉い人が帰るのと同じタイミングで私も宿に戻ることにした。

バスから見たラパス ディスコから宿までは四ブロック程だったが危ないからタクシーを使えと言われ彼に礼を言い握手をして別れる。 歩けばすぐだが車だと道が一方通行なので遠回りして宿へ。そういえばビール代をほとんど払ってもらっちゃった。 いい奴らだったなぁ。

 そして三日目。朝八時のバスでラパスからペルーのアレキパへ向かった。 最後にバスから見た盆地の斜面にぎっしりと建物が並んでいる光景が印象的だった。 Adios La Paz! Hasta la proxima vez!

ラパス(La Paz)

 標高約四〇〇〇メートルにあるボリビアの実質的な首都である。(法律上はスクレが首都) ラパスとはスペイン語で平和という意味。こんなに高い場所にこんな大きな街があるというのにびっくり。

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