日本旅行記

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碓氷峠の鉄道遺産を巡る

 本庄で高崎線快速アーバンが停車中に車内アナウンスが入る。本庄と神保原間の線路で緊急停止ボタンが押されたので既に発車時刻だが停止するとのこと。状況は逐一報告され、待つこと約三〇分でようやく発進。踏切で軽自動車が脱輪して動けなくなっていたらしい。せっかく信越線の時間に会わせてきたのだが一本後になっちゃったよ。(信越線は基本一時間に一本しかない)今夜ムーンライトながらで西へ旅立つので早く帰りたいんだが。

 まだクリスマスらしき装飾が少し残る高崎駅近くを少し散策。コンビニで食料を調達しホームに戻って遅い朝食。今朝は旅の準備で夜更かししたため寝坊して、起きて一〇分で家を出た。

高崎駅に停車中の湘南色の185系
高崎駅に停車中の湘南色の185系

 高崎から信越線で更に三〇分でようやく目的地の横川だ。九月に来たばかりなのだが、鉄道遺産を巡る遊歩道(アプトの道)に自転車で入ることができず、通るのを断念した。今回は再チャレンジだ。

 できれば一四時前の高崎行きで帰りたいのだが、既に一二時。終着のめがね橋まで駅から約四.五キロ。二時間弱で往復は厳しいかな。けれどもちょっと早歩きで頑張ってみるか。

アプトの道 遊歩道
アプトの道 遊歩道

 軽井沢へ向かう人々は駅近くのバス停に列を作っていた。ただ、駅前は九月に来たときより全体的に人が少ない。碓氷峠鉄道文化むらが年末休みに入っているからだろうか。

 閉園している施設を左に眺め、遊歩道を進む。少し進むと遊歩道の左側に線路が現れる。ずっと線路と平行に歩くのだなと思って足元を見ると遊歩道にも線路らしき軌道がある。どうやら廃線になった片側の線路の上に砂利を引いて整地して遊歩道にしたようだ。

旧丸山変電所
旧丸山変電所

 右に煉瓦づくりの建造物が見えてくる。旧丸山変電所だ。明治四五年に国鉄が初めて作った変電所で重要文化財に指定されている。以前は野ざらしだったようだが重要文化財にしていされて修復されたそうだ。

線路をつぶした遊歩道の終点
線路をつぶした遊歩道の終点

 更に峠の湯と呼ばれる建物のあたりまで歩くと、線路の上に整備された道が終わり、普通の舗装された小路に変わる。ここまで約四五分。めがね橋まで残り二キロ弱。間に合うか!?

トンネル内に転がる氷塊
トンネル内に転がる氷塊

 遊歩道を進むといくつもトンネル通り過ぎる。トンネルの中に拳大の氷がいくつも落ちている。何だろうと思いつつ先へ進むと、あるトンネルにつららに注意と立て札が置いてあった。トンネルの上を見上げると大小さまざまなつららが見える。あのサイズのつららが落ちてきたら怪我するなと上を注意しながらトンネルを抜ける。

このトンネルを抜けるとめがね橋だ
このトンネルを抜けるとめがね橋だ

 碓井湖を左に見て、更に歩き、長いトンネルを抜けるとめがね橋だ。時間は既に一三時。写真を撮りつつ休憩。そして残り五〇分。めがね橋まで一時間半くらいかかっていれば、もっとゆっくり歩くのだが、電車に間に合う可能性があるので余裕なく早歩きで来た道を戻る。

めがね橋
めがね橋

 青空に白い雲。空気は冷たく澄んでいる。葉の落ちた木々、青青とした竹藪、無駄に大きい商業施設などを傍目に眺めつつ帰路を急ぐ。線路の道まで戻り、駆け足と早歩きを交互にし、旧丸山変電所でちょっと足を止めて撮影し、再び駆け、歩き、横川駅に戻ったのは電車発車五分前だった。

 ガラガラの電車に乗り、四人掛けのボックス席に陣取る。暑いので上着を脱いでTシャツになる。汗をかいていたのでちょうど良い。汗が引いた頃に再び上着をまとう。そのころには乗客もまばらに乗ってきていた。

上野へ戻る高崎線内
上野へ戻る高崎線内

 高崎からは各駅停車で上野まで約二時間。ずっと座って寝ていたら尻が痛くなった。さて帰ったら旅の準備をするぞ。

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