ベトナム旅行記

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フエ旅行記

トゥドゥック帝廟 暑い。曇ってやがるのに道路には影が出来て中途半端に日差しが強い。道は悪いし、数時間後には日没だし、それまでにフエに戻れるのか、やばいんじゃないのか。そんな事を考えながらフエ市内から10km強離れたミンマン帝の廟へレンタルサイクルで向かっていた。

 フエを出たのは13:00過ぎ、マナーの悪いベトナム人の乗ったバイクや自転車に怖い思いをしながら市内を抜けトゥドゥック帝廟を拝観して某日本語有名ガイドブックのフエ郊外図を参考に進路を取ったら途中から砂利道に変わり急な坂のアップダウンが続く。さすが、○球の迷い方。地図の出来は相変わらずだ。

腹立たしい橋 やがて小さな集落に到着すると竹を渡したぼろい橋があり子連れのババアがこれは私の橋だから金を払えと言う。嫌だ、お前の所有物だと証明書を見せろと言っても金払えとしか言わない。じゃあ戻るから良いと伝えると帰ればと答えるし埒が開かない。だったらくれてやるよと2000ドン硬貨を渡したら、これじゃ足りない1ドルか15000ドンくれと要求してくる。別に1ドル位痛くも痒くもないのだが正当な理由無く金を払うのは気に入らない。う〜んと悩んでいたら他のベトナム人が来て15000ドン払って橋を渡っていった。こいつはサクラかと疑ったが悪路を引き返すのも辛いのでムカムカしながら金を払って渡った。

【閑話休題】
ガイドブックにちゃんとこういう情報は載せてくれ。初版なら我慢するけど改定第十二版ならそういう細かい情報もわかるだろう。川沿いに南下する道に進路を取るとおいらと同じ状況に陥ります。これから旅される方は気をつけて!

気持ち悪い二人 話を戻そう。この後、他の旅行者にミンマン帝廟の場所を聞きなんとか自転車を停められるレストランに着く。おばちゃんに駐輪用の番号札を渡され、帰ったらここで何か飲んでねと送り出される。廟に入り一番奥まで行くとなぜか上半身裸の東洋系の男二人が仲良く写真の撮影会をしている。かなり近寄りがたい異様な雰囲気を醸し出ている。日本人じゃないよね、日本人だったら恥だから止めてくれと少しずつ近寄る。彼らの会話が耳に入る所まで接近。日本語じゃない!良かった!

以下彼らの話している内容。(あくまでも想像)
A:アニキ〜その胸の筋肉が素敵♪
B:サブ、照れるからやめろよ。お前の背中の贅肉もいいぜ。
A:アニキ・・・(照)
B:サブ、写真撮るからポーズ取れよ。
A:はい、アニキのためならどんなポーズでも。
B:いいぞ〜かっこいい。流石サブ。
A:そんな、アニキには負けますよ。じゃあ今度はおれが撮ります。
B:そうか、かっこ良く撮れよ。
以下、薔薇の世界が延々と続く・・・

朱が鮮やかなミンマン帝の拝殿 おいらのいる間だけで四回は交互に相手の写真を撮っていた。観光地で上半身裸で写真を撮り合う男を初めて見た。あんまり気分のいいもんじゃないけれど。

 レストランへ戻る途中、同じレストランに自転車を停めた日本人とすれ違ったので挨拶。すると缶ジュース一本で5万ドン(市価の約10倍)も取られたと言っていた。これは一勝負する必要があるなと覚悟を決めレストランへ。ところが缶ジュース一本の値段を聞いたら1万ドン。拍子抜け、そして安堵感。

カイディン帝廟 次のカイディン帝廟に行く際も迷い方の地図のおかげで道を間違え、地元民に聞いてなんとか到着。ここは外観が灰色で統一され水墨画を見ている感じ。内部は一転して色鮮やかなタイルを貼り合わせて華やかな印象。他の廟と比べて丁度良い広さだしフエで一番お勧めの場所だ。

 色々あったが予定通り明るいうちに市内へ戻れたのは幸運だった。

 フエの観光のメインと言えば王宮だろう。大きなベトナムの国旗を目指して歩くと王宮に着く。入口で有料ガイドを申し込める。日本人も良く訪れるのだろう、日本語にも対応していた。

王宮 入場料を払って中に入ると正面に太和殿、そこへ行くまでの道は堀に挟まれ柱だけの門を2回くぐらねばならない。建物の前には役人が控えたのであろう石畳の広場がある。太和殿の内装は赤が基調になっている。柱には金で龍が描かれ中央奥には黄金の天蓋の下に玉座が設置されている。壁を隔てて玉座の裏側には往時の王宮のミニチュアが置かれているので昔に想いを馳せるのならば見ておくと良いだろう。いかに荒廃してしまったか痛いほど良くわかる。

王宮敷地内 裏口に抜けると建物が数えるほどあるだけどほとんどが野原である。所々修復作業をしているので数年立てばもう少しまともになるのかもしれない。阮朝の栄光を今は広大な野原に偲ぶしかない。滅びた王朝とは儚いものである。

 王宮を出た後、城壁沿いを一周。途中から日焼けした私より少し年上らしきシクロの男が熱心にフエ市内観光を持ちかけてきたが断った。その後も諦めきれないらしく日本人が書いた推薦状を書いたノートを見せたりあーでもないこーでもないと誘ってきたが再び断る。今回のベトナムで一番粘った客引きだった。でもインドと比べるとぜんぜん大したことないなぁ。

 フエでは日本人宿に投宿。支払いは部屋を決めて鍵を渡される時に現金払い。延泊の時も即時現金払い。あなたみたいな人は初めてと受付のねえちゃんに笑われた。おいらはいつも即時払いなんだけどな。それって珍しいのか?

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