日本旅行記

トップページ -> 日本旅行記 -> 旅行記一覧

東京の桜探訪記

 二〇〇七年春。平日に休みが取れたので東京の桜を楽しもうと折り畳み自転車を供に出かけた。 今回訪れたのは以下の四箇所。他にも桜の名所は沢山あるのだけれど行き易い所を見繕った。

[千鳥が淵]
 秋葉原から靖国通りを進む。途中、警官に呼び止められ自転車が盗難車でないか確認を受ける。千葉県で十年近く前に買った自転車の車体番号は記録されていない模様。都内を自転車で走っていると呼び止められる事が多い。それだけ自転車の盗難が多いって事か。

 そんな道草を食いつつ、やっと薄桃色の風景に紛れ込む。千鳥が淵入口で警備員に駐輪所を聞いたがわからないとの答。少し走りすぐそばの靖国神社に自転車を置いて再び戻る。

 千鳥が淵には一九九八年末にインド大使館にビザを取りに来て以来だ。東京近郊に云十年住んでいてもなかなか来ないものだ。

 堀の岸一面を桜が覆い、何艘ものボートや落ちた桃色の花びらが水面に浮かんでいる。歩道の上にも桜がこれでもかとばかり咲き、道の脇では警備員が立ち止まらず進んでくれと大勢の花見客に呼びかけている。

 昼時だからか道の脇に腰をかけ弁当を食べている人もいる。狭い所なのでビニールシートで場所取りをしている輩がいない。

 同じ日の夜、今度は電車で戻ってきた。昼でも人は多かったが夜はもっと人が増えた。九段下の駅を地上に上がってすぐの場所に最後尾とかかれたプラカードを持った警備員がいる。彼の前には千鳥が淵まで長い列。すぐに列の最後尾に付くが後からすぐにわらわらと列が伸び、さっさと前に進んで二十分かからずに入口へ。夜は数種類のライトで照らされ昼とは違う雰囲気。人が多いのと警備員がうるさいのは同じだったけれど。

[靖国神社]
 千鳥が淵のすぐ近くに靖国神社がある。ちなみに東京の桜の開花判断の基準とされる標準木はここにある。参道脇には屋台が出ていてお祭気分。観光ツアーが来ているのか大型バスが停車している。ずんずん拝殿へ進み参拝を済ませる。まぁなんと人の多い事よ。

[新宿御苑]
 靖国神社から自転車で走ること約一時間。新宿の一角に広大な敷地を持つ新宿御苑に着く。入口には国籍不明系の若い日本人が座って邪魔臭い。おまえらどけよ!とはっきり彼らに伝えるほどの元気も無く横をすり抜けて園内へ。

 桜は満開。芝生の広場にはビニールシートが広げられ多数の花見客が騒いでいる。景観は悪いがこれも春の風物詩か。花見とは関係ないけれど新宿御苑はピクニックするのに丁度良い。初めて入ったのだけれど植物園やら東屋やら楽しめた。また来るのも良いかも。

[芝公園]
 新宿御苑から東京タワーを経由し芝公園へ。東京タワーを下から見たら格好ええなぁ。赤い鉄骨が入り組んで規則正しさの中に力強さを感じる。電車からライトアップされた姿は見るのだけれど雰囲気違うな。芝公園の桜はまだ花見には早かった。遠かったのに残念だ。

 日を改めて行ってきたのは上野公園。ここも桜の定番だ。

[上野公園]
 休日に行ったため殺人的な人出。空は曇って肌寒い日なのに全く関係ないらしい。毎年思うのだがそれほど広くない桜並木の下でビニールシートで場所取りをして騒ぐ人多数。公園は認めているから良いのだろうがあまり景観が良くないので禁止してもらえればもっと快適に散歩できるのに。ビニールシート敷いて花見をするなら人の少ない近所の桜が良いと思うのはおいらだけだろうか。

[番外編:近所の夜桜]
 うちの近くに桜並木がある。ここは、おいらの生まれる前から桜の季節にお祭をしている。子供の頃から桜といえばここだった。今年は夜のみ参戦。ガキの頃と比べるとハイカラな屋台が増えたもんだ。

[最後に]
 今年も桜の季節が終わった。後に残るのは地面に広がる桜の花びら。もし桜が一年中、もしくは数ヶ月咲くような息の長い花だったら日本人は花見に熱狂するだろうか。 たぶんしないだろう。期間限定->美人薄命->皆やってる->酒が飲める そんな理由で(どんな理由だ!?)この時期は花見に狂うのさ。なんてどうでもいい事を考えてしまった。では、また来年も宜しく。>桜

地に落ちた桜の花びら 緑が目立つ桜の木

トップページ -> 日本旅行記 -> 旅行記一覧


inserted by FC2 system