日本旅行記

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垂井訪問記

大鳥居 駅の外には2〜3センチ雪が積もっていた。 予想していたが日本一人旅で未だかつてない経験。 綺麗だと感じる客観的な自分と野宿大丈夫かと心配する主観的な自分が入り混じる。 垂井だけにかったるいな〜と思いつつ、迷っていても仕方ないと慣れた手付きで自転車を組み立て南宮大社に向け出発する。

 南宮大社の創建は神武天皇の時代(紀元前700年頃)といわれる歴史のある神社。 以前は美濃国の一の宮だった。関が原の戦いで消失したが徳川家光により再建された。 本殿などの建造物、太刀などの所蔵品の一部が国指定重要文化財に指定されている。

 自転車を走らせていると雪が降ってきた。 最初は弱く、次第に強く。 新幹線の高架と大鳥居を抜けなんとか到着。

南宮大社 入口の楼門は修復工事中で網と足場で覆われている。 無粋な門を抜け境内へ入る。玉砂利が敷き詰められた境内はそれほど広くない。 真ん中に舞殿、そのすぐ奥の拝殿、拝殿からは左右に回廊が伸びている。 回廊から奥をのぞくと小さな社が本殿の左右に2棟ずつ並んでいる。 建物の鮮やかな朱色と屋根に積もった白い雪のコントラストが美しい。 ただ回廊の奥、中心にどしりと建つ本殿だけは素朴に木の色合いを残している。 天気が悪いせいか参拝者はほとんどいない。 年が明ければ初詣客で賑わうのだろうか。

 参拝中に雪が本降りになってきたが次の目的地、朝倉山真禅院へ向かう。

雪が大降り 真禅院の創建は聖武天皇の時代(739年)、南宮大社とのつながりが強く 同時に関が原の戦いで消失、徳川家光に再建されたのも同じ。 明治維新で神仏分離が行われるまでは南宮大社の一部だった。 ここも幾つかの建造物と梵鐘が国指定重要文化財に指定されている。

 雪が積もり始めた緩い上り坂をオンボロ折り畳み自転車でゆっくり進みようやく到着する。 入口の石段の上には雪を乗せた木々が枝を張り巡らせ気まぐれに雪の塊を落としてくる。 この寺も大社と同じく朱色が鮮やかだ。違うのは木が鬱蒼と生い茂り暗く、落ち着いた雰囲気を与える。

真禅院三重塔の前から市内を一望すると真っ白だ。 冬とは言えどもこんな雪の中へ来る気は全くなかったのだが・・・ 確かに天気予報では雪が降ると言っていたが暖冬傾向にあるので 積もらないと思っていたが素人判断は当たらんね。

 水墨画のような風景を収めようとカメラを構えたら木の枝から親指サイズの雪塊がカメラを直撃。 すぐに電源を切り水気をふき取る。隙間から奥まで入っていないか心配だったが 恐る恐る電源投入。問題なく動くようだ。 寺域で写真を撮りすぎて仏様が気分を害したのかもしれぬ。 或いは雪がひどくなるから帰れと言っているのかもしれぬ。 まぁ、それなりの絵も撮れたので撤収するとしますか。

垂井駅 そして駅。傘をささずに走っていたら髪に雪が積もっていた。 自転車を畳みマットとテントをリュックに括りつけホームへ。 すると雪は小降りになり太陽がちらちら顔を見せ始めた。 東京からこちらへ来るときに追い抜いた雪雲に追いつかれ、追い抜かれたのか。 そうであれば次の目的地岐阜は東にあるから今頃晴れているのだろう。 南宮大社と真禅院では『夜の最低気温をお手柔らかに』と頼んどいたから何とかなるか!

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