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浅草散策記

うんこビル 二〇〇五年五月二十日、平成十七年度の三社祭の初日。 三社祭とは、浅草で毎年五月に浅草神社の三神を神輿に乗せて市中引き回しの上、打ち首獄門?・・・ではなく御祭するために催される。 私の家から約一時間。北千住から浅草まで東武伊勢崎線の快速で一駅、十分、百九十円。この区間に乗るのは初めて。いつの間にか伊勢崎線と半蔵門線が乗り入れており中央林間行きが通って驚いた。

浅草駅 三社祭初日だというのに電車はガラガラ。東向島駅を通過し少し走るといつもは首都高から見る金色のうんこビルが左に出現。これが見えたら浅草駅はもうすぐ、そしてゆっくりと電車は浅草駅へ入線する。改札を抜け階段を下るともうそこは浅草。(当たり前か)

 駅前もそんなに人が多くない。本当に祭が始まっているのか疑問に思いながら浅草寺へ向かう。駅からは歩いて約三分で大きな提灯が目印の雷門に到着する。とは言ってもこの日は神輿の邪魔をしないように提灯が上に畳まれている。門の前には修学旅行のおのぼりさん学生グループ、デジタルカメラで物珍しそうに写真を撮る欧米人、顔は日本人とほとんど変わらないが日本語以外の言葉を話す東洋人のグループ、大声でガーガーしゃべるおばちゃんグループなどなど、そして何人もの人力車の車夫が地図を持って客引きをしている。いつだったか忘れたが数年前に来たときは人力車は無かったんだけどな。

雷門 周りの観光客に負けじとデジカメを出してカシッ・カシッと撮り始める。門全体を撮るときは人通りが絶えないので油断すると人の頭が写り込んでしまう。もういいやと門の左右に立つ雷神と風神の木像を撮ろうとすると網が邪魔して良く撮れない。技術とタイミング感のないと駄目か・・・

 門をくぐり仲見世通り。道幅は二メートル強。浅草寺に向け三百メートル、左右にみやげ物屋が並ぶ。人通りは多いが祭ならもっといてもいいんじゃないのか? それでも店先には三社祭の提灯が下がっているのでこれでも祭をしているんだろう。通りを抜け山門をくぐり浅草寺の境内へ入る。

仲見世通り ここで閑話休題して浅草寺についての薀蓄など・・・
浅草寺は628年に二人の漁師が仕事中に観音様をすくい上げてそりゃえらいこっちゃと近くの豪族に見せたらその豪族もとんでもないこっちゃと屋敷を寺に変えて帰依したのが始まりらしい。そんでもって寺の境内にある浅草神社は二人の漁師とその豪族を祀っているんだと。このお寺は東京では一番古いそうだ。

浅草寺 話を戻す。左には五重塔が立ち正面の本堂から大勢の参拝客が出たり入ったりしている。右にはおみくじがあるがあまり結ばれておらず寂しい感じ。少し歩き本堂へ。何か行列がこの前を通るらしく入り口に人だかりができていて邪魔だった。お参りをして次は浅草神社へ。三社祭はこの神社のお祭り。その割には人がいない。神楽殿では黄緑の着物を着たおばちゃんがポンポンと小さな太鼓を叩いている。本殿脇に土、日と町を練り歩く一ノ宮、二ノ宮、三ノ宮の三基の神輿が安置され人だかりができていた。

 一通り周り寺域で休憩し行列を待つ。予定時刻より少し遅れてはっぴを着たおっさん、着物を着て白粉をぬった女性、東京都指定無形文化財のびんざさら舞の芸人などが混ざった行列が通過。行列の最後に通った白鷺の舞の格好をした女の子達の写真を見てほしい。何を想像しました? 私はスワンパンツを思い出した。非常にユニークな格好だ。

行列の写真
びんざさら 芸子 白鷺

 行列が終わったのに人だかりがまだ拝殿の前に残っている。まだ何かあるのかと思っていたら「拝殿でびんざさら舞奉納が始まる。」 とアナウンス。それに応じてわらわらと人が移動。私は出遅れて場所取り失敗。二十分後に神楽殿でも行われると聞いたので拝殿の舞を諦めそちらに移動。無事最前列に陣取る。携帯電話をいじくり時間を潰す。二年ぶりに携帯電話を持ったけれど液晶、カメラ機能、音などなど進化がすごいなぁと改めて実感。もう少し入力機能が向上したらPDAはいらないだろうな。

マネキン 拝殿で奉納舞が終わりすぐ楽団が神楽殿へやって来る。何人かが上へ上がったが一人庭に残ったまま。『なんで?』 と思っていたら「神楽殿は狭いので全ての舞ができない」 んだって。おいおい浅草神社で生まれた舞なのになぜできないんだよ!? 不可解に思ったができないものは仕方ないか。演目は種まき、田植え、ちょうまぐち、へあいの四つ。横笛と太鼓をバックミュージックに小さな木の薄片を組み合わせてできているびんざさらをカチャカチャと鳴らして進む。舞台の裏に単に立っているだけのおっさんが何人かいたのは不可解だったがまぁいいか。

舞が終わり仲見世通りを戻る。土産物屋に必勝鉢巻きを巻いて浴衣を着たマネキン。こりゃ外国人が何か誤解するなと思いながら雷門を抜け上野方面へ歩き出した。

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